適切なキャッシュ・債券の保有率に関して (1) 現金や債券って持つべきです?




現在の市況を見つつ、思うことがあります。


現在の米国市場は過去最高値を更新し続け、S&P500の平均PERは24.7と歴史的にも高値を取っています。この高値の中で、投資家はいかに資産のポジションをとれば良いのか?ということです。


これほどPERが高いところで株式を買うと天井をつかんだとたんに突然暴落が始まる、「やってしまった感」の始まりになりかねないとも思えます。しかし現金で保有するにしてもここ数年PERは高いままで株価は伸び続けていますので、機会損失してしまいそうです。


投資家のポジションには、(1)保有資産の安全資産(キャッシュ及び国債など)/リスク資産の割合、(2)リスク資産内の個別銘柄・ETFなどの配分の2つがありますが、今回は(1)を考察していきたいと思います。


※MSNマネーより、NYダウの長期チャート


NYダウは100年以上の長期に渡って高値を更新し続けています。従って、適切な株式を出来るだけ多く、かつ長期に保有すれば利益が得られる可能性が高いでしょう。


しかし、中短期的には調節を繰り返しつつ成長するのが株式の特性ですから、全資産を株式に投資した場合は、市場の調節時や暴落時といった株式購入に最も適した期間を逃してしまうことになります。


総資産のどの位の比率を株式、または債券ないし債券に振り分ければ、最も効果的な運用が出来るのか。これは、多くの投資家にとって考えるところではないかと思います。




現代のポートフォリオ理論として、債券(国内・海外)、株式(国内・海外)、キャッシュ(円・外貨)、金などに個人の考えによって適宜分散して適宜保有するのが良いとされています。しかしながら、私は、十分な根拠の元でそれぞれの資産の適切な購入時期、保有時間、売却時期を考え、予想される最低利回りを計算した上で、最適なポートフォリオ構築を行うというような議論を聞いたことが有りません。


ただ、リスクを恐れ保有資産を闇雲に分散するだけでは、得られる利益も当然に分散されるものとなるでしょう。


それでは何を根拠に、ポートフォリオ内のリスク資産(株式)と、安全資産(債券及びキャッシュ)の比率を考慮するのか、というと私はまず第一に金利と考えます。


このシリーズでは、金利水準とポートフォリオ構築に関して具体例を交えながら、私見をお伝えしていこうと思います。




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