ブラック企業を考えてみる 医師ってブラックですよー



ふと、自分の日常を考えてみました。


もしかすると医師ってブラック企業ではないのかと。


ほとんどの勤務医には当直が義務です(当直というのは平たくいうと24時間勤務です)。通常、病院では患者さんの病態悪化に備えて、医師を夜間待機させておく決まりになっています。地方の医療では交代出来る人員は十分確保するのは無理ですので勤務している医師にその負担がかかることになります。


なお私は年100回ほど当直をしています



ブラック企業の特徴を読んでみました。


1. 募集・採用時の説明と実際の雇用条件が異なっている。


ふむ、これは合格ですね。だいたい採用時は「うちは福利厚生が充実していて、常に最新の医療を多くの患者様に提供できますよ」と言われるものです。


就職すると、「最新の医療」 → 機械はあるが人手が無く使用できない。「多くの患者様が来る」 → 多いどころではない、夜間もひっきりなしにシャトルバスのように救急車が来ます( ゚Д゚)。「福利厚生」 → 毎食が病院食でヘルシーだよ、健康的でよかったね♬、という風なものです。


2. 長時間労働が強要されている、常態化している。


はい、常態化しています。労働基準監督署に指摘されるから、タイムカードは押さないでね♪と病院によっては普通に言われてきましたね。


当直で病院にしばらくいると、日時を忘れます。病院の白一色の部屋と静けさは、あたかも精神と時の部屋で修行している感覚です


この項目も合格です。満点です。


3. 十分な研修がなされないまま仕事を任される。


研修ってなかったですね。研修医のときには、「仕事は見て盗むものだ」と根性と忍耐の浪花節の世界が展開されておりました。良く言えば自主性に任せる自由な職場の雰囲気があります


医療系などの技術職は、教科書も大事ですが、実学ではどうしても実践がいるんですよね。なかなか初心者にはハードモードな職場です。


さて、今の日本の医療では研修医に毛が生えたくらいの頃でも一人で当直ってしなければなりません。今風に言うとワンオペですね。それでも救急車はやってきますし、正直、初心者の手に負えないこともちょくちょくありました。


当直看護師「先生、急激に呼吸状態が悪くなっています!すぐに処置をお願いします。」


ヒヨコ医師「うん?あれ?原因がわからない(゚Д゚;)。誰か医者を呼んでくれー。


当直看護師「!!?


初心者のころはこんなこともあります。ひどい有様です。


給与がよさそう、医師っていいよねと言われることもあるのですが、私にはあまりピンと来ません。確かに多少は給料は良いですが、労働時間を考えると割にあうかどうかは個々人の考えにもよるように思います。


良い点が一つ。使う暇はないのでお金は貯まりますね。米国投資の修行には実は案外よい環境だったりするかもしれません。



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