投資資本の最大化を目指して (3) アーリーリタイアに必要な投資元本




「倹約」という言葉がバークシャー・ハサウェイには貼ってあるそうです。かの大富豪も生涯続ける倹約には果てはありませんが、さしあたって金額の目標を決めたいと思う方もいらっしゃると思います。


多くの方が興味を持たれるアーリーリタイアを達成するにはどのくらいの投資額が必要なのでしょうか。今回はその投資元本に関して考察します。


米国投資は年10%前後の運用を長期間行い(S&P 500連動ETFの年平均利回りが10%強)、複利効果により資産最大化を図ります。従って投資開始時点の元本と、途中の資産積み立てが非常に重要となります。


2017年現在の平均寿命は84歳です。50歳からアーリーリタイアを開始するとして、標準偏差内の寿命の上振れを考慮しますと40年分位の貯蓄が必要となります(女性ではもう少し長く見積もる必要があると思います)。


年金制度が将来的に成立しているかどうかは不明ですので、ここでは年金を考慮しないことにします。


さて、現在手取り年収350万円、年間投資50万円が可能な方を例として50歳リタイヤを目標に考えます。手取り350万円の暮らしを40年分行う場合に必要な額は1億4000万円です。


投資50万円/年、年利回り10%での必要年数
・初期投資0円 約35年
・初期投資1000万円 約24年
・初期投資3000万円 約15年


初期投資額が実にものを言います。初期投資額0円に比べ、初期投資額が1000万円あればアーリーリタイアは11年近づきます。複利の効果は絶大です。また、資産形成に時間がかかるほどインフレ率(ドルのインフレ率です)に応じて資産の実質価値が目減りしますので、アーリーリタイア到達に時間をさらに要してしまう可能性もあります。初期投資額と追加投資額を最大化することが非常に重要だと思います。


現実的な目標として、まず何とか1000万円の元本をつくることが大切だと思います。チャーリー・マンガーは最初の10万ドルが難しい、と言いました。恐らく彼自身もそうだったのでしょう。この段階は嗜好品や生活費の削減を要しますので実に大変ですが、頑張りどころだと思います。


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