昨日は朝からJアラートを目覚まし代わりに、早朝から叩き起こされた人も多かったのではないでしょうか。
私は北海道に住んでいますが、朝からJアラートで叩き起こされ、戦略的にあまり価値がないこちらにミサイルを飛ばすのは迷惑なことだ、と寝ぼけた頭で考えていました。
私は病院で当直中でしたが、自宅にいた妻は子供と地下室に駆け込んでミサイル着弾に備えていたとのことでした。水・食料の備蓄も2週間分蓄えてあり、我が妻ながら素早いなと感心しきりでした。
さて、ミサイル着弾後から円は円高方向に強く振れています。
これは、8月以降の北朝鮮リスクが改めて再認識されたこと、そして米国のハリケーン被害に対する懸念、また米国の議会とトランプ大統領の確執による米国債のデフォルトリスクが併せて懸念されているためです。
また先日、「北朝鮮リスクと資産運用」でお伝えしたように8-9月は統計学的に株式は低調となる月です。毎年様々なリスクが語られては株価が下落しますが、今年もやはり株価は下落し良い買い場を提供してくれています。
先日もお伝えしましたように、ここは買い場と考えます。
金正恩は当初、「8月中旬にグアムを囲むようにミサイルを落とす」といっていましたが、トランプの「炎と怒り発言」もあってやや現実路線に舵を切っています。グアム方向ではなく北海道方向にミサイルを撃ち込んだのは米国への配慮(?)と、自国内での政治的アピールを行う必要がある彼の立場から出たものでしょう。
算盤が弾ける人間ならば、確実に自殺行為となる米国との戦争に臨むはずがありませんし、経済制裁の解除などの国際政治の駆け引きに向けて、北朝鮮が持つ唯一のカードであるミサイルを誇示しておくのは金正恩からすると当然必要なことです。
また、そもそもは北朝鮮よりも寧ろ理解不能なのはトランプであり、半分トランプが仕掛けたような今回の北朝鮮騒動は、北朝鮮からすればどこかで折り合いを付けたいのが本音でしょう。今後グアムに向けてミサイルを撃ち込むかどうかは恫喝合戦のエスカレートにもよると思いますが、最終的には上記のようになるだろうと考えています。
また、ハリケーンも米国経済のファンダメンタルズに悪影響を与えるとしても一過性と考えます。
トランプによる米国債のデフォルト問題も、私の感想は、「そんなことは出来っこない」です。以前から恒例となっている米国債デフォルトにかかる政治的綱引きですが、明らかに政治的にも経済的にも誰も得をしない取引ですから、オバマ政権下で共和党が行ってきた政治的パフォーマンスをなぞるように、期限直前になれば議会と大統領サイドの適当な妥協点を見計らって折り合いをつけるのが関の山でしょう。
もし仮に米国債がデフォルトしても、やはり心配はいらないと考えます。経済的なファンダメンタルズが毀損されてデフォルトに至る、中後進国でのよくあるデフォルトとは訳が違うからです。仮にそうなれば更なる買い場を米国市場は提供してくれるでしょう。
先日からフィッチ(格付け会社)が米国債の格付けに警告を発したのも問題に華を添えてくれており、市況は面白い展開となっています。
ウォーレン・バフェットは「天災は買い向かえ」と言っています。私もこの場合は買い向かう予定ですし、本四半期では計500万円強の投資を行う予定です。
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