投資資本の最大化を目指して(6) 子育て世代の悩み、教育費を考える



ファイナンシャル・プランナーとは少し違う視点から見ていく家計簿シリーズも第6回目になりました。


本ケチケチシリーズでは食費・生命保険・車とさまざまなものを断捨離してきましたが、今回はいつもと一風異なり、削るべきでない費用を検討していきます。


私の考えは、後に資産効果を生むと思われる、教育費と書籍費は削るべきでない!というものになります。


資産運用は数十年をかけて家族全体の収入と資産を最大化するものです。あらゆる家計のコストは、将来的に、家族全体に収益をもたらすかどうかが重要です(なお、教育に関しての考え方は個々人それぞれと思いますので、今回は経済的な側面のみ取り上げさせていただきます)。


では教育費の場合は、将来的にどの程度のリターンを生むのでしょうか?統計学的に見ていきましょう。


ノーベル経済学賞を受賞した、シカゴ大学のジェームズ・ヘックマン教授が行った「ペリー幼稚園プログラム」という教育経済学のマイルストーンとなった研究があります。


貧困層の3-4歳の子供たち、123人を対象に、(1)質の高い就学前教育を行う群、(2)行わない群の2群に分け、その後の経過を40年間フォローした前向きランダム化比較研究です。


結果は歴然でした。教育を行った子供では、4歳のときに子供に投資した100円が、40年後には6000-30000円になって社会に還元されたのです。


※中室牧子氏 子どもへの教育投資のタイミングは? リクルートマネージメントソリューションズ 2016年11月21日記事より引用


内訳はこうです。投資群では有意に、(1)6歳時のIQが高く、(2)19歳時の高校卒業率も高く、(3)27歳時の持ち家率も高く、(4)40歳時の所得も高かった。そして(5)犯罪率は低かった、という結論です。


教育費があたかも投資での複利の様に、子供のIQと生涯年収に利益をもたらしていることが判明しています。


子供が望まないような習い事を嫌々続けたりするのはお金の無駄のように思いますので、私はそういった費用はカットします。しかし基本的に教育費は可能な限り制限しません。書籍費もそうです。



なお、断捨離の結果、我が家の家計簿ではほとんどが教育費と住居費、食費です(その他費用に分類されている分も食費と教育費が多くを占めます)。


ベンジャミン・フランクリンは「教育は高くつくが、知らざることで更に多くの代償を支払う」と言いました。


教育費はいわば家族の未来に対する投資です。投資と同じく、私は重要なことには集中投資する必要があると思うのです。


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