ヘインズ・ブランズ(HBI)の投資判断 (2) アマゾンショックによるバリュー投資の好機



このシリーズでは私のヘインズ・ブランズへの投資根拠をお伝えしていきます。


私は本質的価値を求めるにあたり、メアリー・バフェットの方法を用いて10年後の株価を予測します。


本銘柄は過去10年のEPS成長率が17.4%でした。現在の成長率が続くとすれば、(EPS成長率)^10を現在のEPS 1.4に乗じ、10年後のEPSは6.97となります。これに過去10年の最低水準PER8.16を掛けると、10年後の予測株価は56.9となります。


また、メアリー・バフェットは予想株価の計算方法として、ROEとBPSを用いた方法も使用しています。過去10年間のROEから、企業資本の将来に渡る蓄積を計算し、10年後のBPS予測から予測株価を計算する方法です(詳細な計算法はブログでお伝えすると煩雑なため省略しますが、興味のある方は彼の著書を参照いただければと思います)。こちらの方法では、10年後の予想株価は131.82となります。



このうち悪い方の予測株価を用いますと、現在の株価23.95に対し今後10年の予測年利回りは9.0%(配当を除く)となります。


これほどの予測利回りが得られるのは、本銘柄のPERが15.5倍と比較的安く放置されていることが原因です。



最近の同銘柄の推移です。好調な業績を背景に2015年初頭まではPER 28倍の過大な価格まで人気が集まっていました。しかしその後は価格の過熱感に対する懸念と、アマゾンによる小売業界全体への懸念などが相まって、株価は低調に推移しています。


一方この間のEPSは、2014年 0.99 → 2015年 1.06 → 2016年 1.4 →2017年 TTM 1.51と高い水準で増加を続けており、業績は株価と反し好調に推移しています。


業績と関係のない市場懸念による売りと判断しますので、私はこのような時に集中買い付けを行う手法を取ります。


市場が懸念するようにアマゾンによるEコマースが更に広がったとしても、同社の製品をアマゾンで販売すれば良いだけのことですし、小売店の不況による倒産・在庫整理が生じたとしても、同社の製品への影響は限定的となるだろうと判断します。


それでもビジネスとしては、例えばクレジットカードやたばこほどには寡占による将来の確実性に欠けます。そのためある程度の資産分散は必要と考えますが、配当も含めると年10%強の予測利回りはまずまずかと思います。


それでは次回は決算報告書を更に詳しく読んでいきます。



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