投資資本の最大化を目指して(8) あらゆるものを分割払いで買う!






例えばあなたのパソコンが壊れたとします。


パソコンを買いにお店にいくと、店員さんが示すプランでは一括払いと分割払いという選択を提示されました。皆さんはどちらの支払い方法を選びますか?


ここに正解はあるのでしょうか?


今回考えていくのは金利とインフレ率の観点から考える、お得な買い物方法のススメです。


分割払いのメリット


一括払いと分割払いの特徴を考えてみましょう。


・一括払い:
利点:金利支払いの必要が無い
欠点:支払いによって投資に回す資産が大きく減じる

・分割払い:
利点:支払いの間にわたり投資資本がより大きく確保出来る
欠点:金利支払いが生じる


上のように利点と欠点は集約されます。


通常の消費者でしたら、分割払いだと金利がつくのならいやだな、一括払いにしようかな、という心理が働くと思います。しかし当サイトをご覧の皆さまは、ほとんどが投資家の方々と思います。そのため、ここでは金利差により利回りを得る、アービトラージという概念をお伝えしたいと思います


仮に分割払いで2%の金利が付くとしましょう。しかし、分割払いによって生じた投資元本を年10%(S&P 500の過去の平均利回り程度です)で運用すれば、差額の8%分利益が出ることとなります。


つまり、十分な低金利下であれば、分割払いで物品を購入することは、投資資本の確保、それによる運用利益増に繋がるのです




分割払いにする商品、しない商品


なお私は、分割払い可能な商品であれば全て分割払いで支払います。


特に携帯電話はお勧めです。携帯電話会社には顧客を自社に固定したいという思惑があるため、その支払いにおいて金利を取りませんので、複利効果を最大限発揮できます。


パソコンや家電、自動車など分割払い可能、かつ十分に低金利な場合であれば分割払いが理論的に優れます。


低金利環境下であれば、自己資本比率を出来るだけ下げて投資に資本を振り向け、ROEを上げるという、企業の原理は個人でも有効です


しかしながら、企業と同様に自己資本比率の著明な低下は危険です。金利が上昇した場合に、金利支払いに耐えられないほどの過大な借入金は、負の複利効果でもってあなたに圧し掛かることとなります


例えば多大なローンを組んで購入する自宅、かつ変動金利での借入金などは、私は行いません。


また数年間程度の支払いではあまり考慮する必要はありませんが、例えば10年以上にも及ぶ長期の分割払いにおいては、インフレ率による借入金の実質的な減少も考慮する必要があります


そのため、前述の自宅のローン購入は、固定金利の購入であればインフレによる元本の目減りを経て、「お得」になりうる可能性はあります。ですが、インフレへのリスクヘッジを行うに当たっては自宅 = 日本の不動産を対象とするのか、或いは米国株などといった海外資産を購入するのか、特に前者の購入で利益を出すに当たっては高度な投資判断が必要となりますね。


世間の常識、非常識


投資を行っている人と、行っていない人では物の見方が全く違うことが多々あります。


世間的には金利を取られるのは損だ!という考えが主ですが、投資家の目線では金利の利回り差によって、その解は異なるということになります。


本シリーズで繰り返しお伝えしてきた「お得」という概念、それは突き詰めていくと、どこに資本を投じれば最大限のリターンを生むのかという合理的な考え方なのかも知れません。


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