決算内容は、同社の七面鳥部門であるJennie-Oブランド以外の部門は総じてまずまずのものでした。
四半期の売上高は前年比5.1%減、純利益は3.7%減、EPSは前年度 0.45 → 本年0.41ドルへの減少でした。
また2018年度のガイダンスとして、売上高 本年91.7億ドル → 94-98億ドル、EPS 本年1.57ドル → 1.6-1.7ドルへと強気な見通しを示しました。
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この見通しを受けて、翌日以降の市場では株価は反発し、直近の底値から比べ現在20%程度の高値を付けています。
決算報告書
それでは決算を読んでいきましょう。
同社のセグメントは下記からなります。
・Grocery Products:
SPAMやSKIPPYバターピーナッツといった保存食品
・Refrigerated Foods:
ベーコンやハムなど冷蔵食品
・Jennie-O Turkey:
七面鳥加工食品
・Specialty Foods:
プロテイン飲料のMuscle milkをコアとした部門
・International & Other:
海外販売部門
前回までの本シリーズでお伝えしてきましたように、ホーメルフーズは豚脇腹肉の価格高騰、また七面鳥価格の大幅な下落という原料価格の変動による利益減、更に食品小売店が多数閉鎖したことによる不良在庫の出現などといった食品業界全体への逆風により、近年の業績は足踏みを続けてきました。
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今回もその傾向は続き、上図赤字の各セグメント業績の前年比減が目を引きますね。それでは順に考えていきましょう。
豚肉部門
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豚バラ肉は近年徐々に価格が高騰しており、特に2017年に入ってからは前年比50%という強い原料価格の高騰を来していました。
ベーコンやハムを主に扱う当銘柄にとってもこの影響は重大です。
本四半期でもGrocery Productsは売上減を来しています。しかし前四半期と同様、そのような逆風の中でも同部門は営業増益を達成しており、これ程の価格増にも負けない同社製品のブランド力を反映しているものと思います(この詳細はホーメルフーズの投資判断(2)を参照ください)。
原料高騰を価格に転嫁出来るブランド価値を有すると思いますので、私は本銘柄の豚肉製品に関しては大きな心配をしていません。原料価格の安定に伴いやがて安定した成長路線に回帰するものと考えています。
なお、Refrigerated Foodsの大幅な売上減・営業減益に関してはFarmer John事業の売却を行った影響があり、業績を見るに当たり注意を要します。
七面鳥部門
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七面鳥価格は2017年に入ってから、前年比20%程度の価格下落が続いています。
それにより同業他社の安値攻勢に晒されている七面鳥部門のJennie-Oブランドですが、本四半期でも売上-10.4%、営業利益-23.8%とかなりのダメージを受けていますね。
しかし常識的に考えて、七面鳥の価格下落が無限に続く訳ではありませんね。価格下落によって採算性の問題により自然と農家の七面鳥供給は制限されることとなるでしょうし、どこかの時点で価格は底を打つ、ないし反転すると思います。
上のチャートを見ると、現在位の七面鳥価格が続くのであれば、少なくとも来年1月以降は七面鳥価格の前年比下落は本年に比べて相当に和らぐことが予想されます。
その他部門
Speciality Foods、Internationalの分野は規模が小さいため全体の業績には大きく影響しないものと考えます。
私の見方
こういった原料価格の安定化を見込む、来年度の業績ガイダンスを受けて直近の株価は反発しています。
コモディティ価格が再度大きく変動する可能性は常々あるため、確たることは言えませんが、来年度は現在よりも売上増・営業増を達成する可能性が大きいだろうと私も見込んでおります。
なお、私は30ドル程度に株価が下落した際に140万円程の買増しを行っていますので、ここにかかるリターンは当ブログの四半期報告でお伝えさせて頂きますね。
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