2018年4月4日付のドル建て資産は、300846ドル(3217万円)でした。
投資元本が累計243925ドルですので、単純に現金で保有していた場合と比較し、株式による純利益は記録開始から2年間の累計で + 56921ドルとなります。
※2018年1月からの、投資元本 vs. 当ブログPF資産 vs. SP 500の資産推移。
本四半期では残念ながら株式による純損失として - 3077ドルの損失(- 1.0%)が出ています。
しかし上図のように、私のポートフォリオと同じタイミング・株式保有率(現金:株式=2:8)でS&P 500指数に給与所得・配当で投資を行う場合、S&P 500指数では本四半期には - 3190ドルの損失(- 1.1%)が出ています。
従って本四半期はS&P 500指数を、前年度に引き続き + 0.1%と僅かながらアウトパフォームしています。
なおこの四半期では投資元本の増加を含めると、総資産は + 8833ドル(95万円)増加しています。
米国株ポートフォリオと取引内容
上図は私のポートフォリオ構成になります。
本四半期の主な取引は以下です(取引単価及び取引総額です)。
ヘインズ・ブランズ
売却:単価20.0($86504)
※前四半期までの平均購入単価21.0($90829)
ディスカバリー・コミュニケーションズ
購入:単価22.4($33623)
購入:単価23.3($30946)
ホーメル・フーズ
購入:単価32.6($30865)
売却:単価35.9($33938)
バンガード金融セクターETF(VFH)
購入:単価69.35($27346)
売却:単価72.5($18538)
購入:単価69.6($26535)
バンクオブNYメロン
購入:単価51.2($9494)
USバンコープ
購入:単価51.2($9494)
エルドラド・ゴールド
購入:単価0.93($23508)
本四半期では先日の記事でお伝えしましたように、主力銘柄のヘインズ・ブランズを全額売却し、損失を確定させました。その分ディスカバリーの持ち分を大きく増やしています。
なお、ヘインズ・ブランズの売買にかかる損失に関しては、以前の記事をご参照下さい。
米国株 取引内容
引き続き、本四半期の取引詳細です。
※ホーメル・フーズのチャート。赤が株式購入時、青が売却時。
ホーメル・フーズは上図のように前四半期の決算後に急騰を見せた後、年初のFANGバブルのあおりを受け、特に誘因無き資金の流出によって20%程度の価格の上下動を来しました。
同銘柄は本四半期では、本質価値を挟んだ往復取引が利益の主体となっています。上図のようにモメンタムで上下する株価と、それによる本質的価値からの逸脱に合わせて売買を繰り返しています。
結果、半年間で累計30%強のリターンがホーメル・フーズからは得られています。
※VFH(金融セクターETF)のチャート。赤が株式購入時、青が売却時。
VFHでも同様に本質的価値を挟んで往復取引を行っています。
僕の経験上、相場が十分に安値の時であればレンジ相場でも株式の長期保有のみで十分な利益が期待出来ますが、高値相場では深い安全域が取れません。従って税金などのコストは嵩むものの、仕方無くこのような取引を行っています。
また、本四半期では国債金利上昇への市場の動揺から相場下落が始まったものの、やがて利上げに強い金融銘柄も大きく釣られ売りし、市場に矛盾があると考えられたため、金融銘柄各種を大きく買い増しています。
ここでは主に、VFHをポートフォリオの33%(1000万程度)まで大幅に買い増しています。
更に、金融株の中から、(1)今回の下落で特に大きく売られたもの(20%前後)、(2)かつ財務状態が良いもの(リーマンショックでも赤字無く、財務レバレッジが許容範囲内のもの)を選び、バスケット的にUSバンコープ、バンクオブNYメロンを購入しています。
これにより、結果的にポートフォリオの50%ほどが金融セクターとなっています。
そして、最高値から95%下落している金鉱株、エルドラド・ゴールド(EGO)も今回は新規購入しています。
こちらは購入時PBR 0.19倍と格安で、抱える負債も少なく、歴年の赤字はあるものののれん償却費を除すとその赤字も軽微なものという、いわゆるネットネット株になります。
この取引の詳細はちょっと長くなってしまいますので、後日別にお伝えしますね。
四半期を振り返って
難しい市況
本四半期を振り返っての感想です。
本四半期は前回の年次報告でも予想しました通り、やはりバリューにとっては冬本番の始まりといってよい、大変厳しい四半期でした。
FANGや半導体銘柄などの流行りの銘柄に押され、市場では資金がバリュー株から流出し、また高値相場のため十分な本質的価値と購入価格との乖離が得られず、著名バリュー投資家達も軒並み市場平均のアンダーパフォームに沈んでいます。
高配当再投資戦略を行っている方や、バリュー投資家の方におかれては、かなり辛い四半期だったのではないでしょうか。
1-3月の四半期成績を見ると、S&P 500指数 -2.0%に対して、バフェットの株式PF部分が - 7.0%、アインホーン - 7.3%、グリーンブラット - 1.4%、セス・クラーマン - 2.7%となっています。
恐らくこの傾向は今のレンジ相場を抜け、再度市場が高値を追う展開が始まれば、ますます強くなることが予想されます。
試される市況
今のバブルに入った市況は、バリューには大変厳しい時期です。
しかし逆説的ながら、私はこういう市況でもバリュー投資家は市場平均に前後する程度にはパフォーマンスを出す必要があると思っています。
例えば、ディフェンシブ銘柄のみで構成されたポートフォリオなら、不況時に市場平均をアウトパフォームするのは云わば当然とも言えます。
しかし一方、今のような好況時に市場平均に毎年10-15%以上劣後するというのでは、不況時のパフォーマンスがある程度優れていても、総合的な成績は台無しになってしまう訳です。
バリュー投資の利点は不況時に損失を抑えることにあるのですが、平均的に市場平均をアウトパフォームするためには、好況時にも、バブルのピークを除いては、そこそこのパフォーマンスを上げる必要があるんですね。
そして、ここで投資家のスキルとは苦手な市況でもある程度のリターンを出せることにあるからです。
一般的に低ベータで構成されるディフェンシブ銘柄は、確かに下落相場には強いでしょう。しかしベータが小さいということは上昇もまた少ないのではとも思えます。これは高ベータでは逆もまた然りです。ここで問題を解決するには投資家のスキルとしてのアルファ以外にないのではないか、そう思えるのです。
そして逆にグロース投資では、本当のバブル崩壊に伴う不況時に損失を市場平均と同程度に抑えることが出来る場合、その人はアルファ=スキルがあると言えるのだろうと私は考えています。
最後にもう一つ。確かにバリューにとってはバブルは非常に難物です。ですがリターンを追うあまり "泡(バブル)には針が潜んでいる" 、この昔からの格言を忘れてしまわないよう、私自身、気を付ける必要があると思っています。
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