2018年9月四半期報告 投資資本4426万円 本四半期もS&P 500アウトパフォームを維持しました!




今回は当ブログの四半期報告です。


2018年10月1日付の、ドル建て投資資本は388275ドル(44263350円)でした(※注)。


2016年2月の記録開始時からの累計投資資本が288343ドルですので、単純に現金で保有していた場合と比較し、株式投資による純利益は + 99932ドル(+ 11392248円)となります。




2018年 年初来の株式による純利益は + 39934ドル(+ 4552476円)、年初来リターン + 11.5%です。


仮に私と同じタイミング・ポートフォリオ比率で、SPY(S&P 500指数連動ETF)を購入した場合の年初来リターンは + 8.2%です。


従って本四半期末ではS&P 500指数を、年初来 + 3.3%アウトパフォームしています。


尚、本四半期では元本の増加を含め、投資資本は43016ドル( + 4903824円)増加しています。



※注:以降の記載内容は全資産をドル建て換算した結果です。





株式ポートフォリオと取引内容





上図は私のポートフォリオ構成です。そして、本四半期の主要取引は以下になります(取引単価及び総額)。




US バンコープ
売却:単価50.8 ($ 24529)


アメリカン・エキスプレス
売却:単価101.0 ($ 36215)


VFH
売却:単価72.5 ($ 72.5)


CAIインターナショナル
購入:単価21.7 ($ 31905)
購入:単価22.0 ($ 10530)


フィアット・クライスラー
購入:単価19.2 ($ 35658)
購入:単価17.1 ($ 23890)


エルドラド・ゴールド
購入:単価0.96 ($ 16897)
購入:単価0.96 ($ 13439)
購入:単価0.87 ($ 4491)



取引ハイライト


引き続いて保有銘柄の主な動き、そして売買にかかる判断をお伝えします。


※DISCA 株価推移。赤丸が購入時。


主力銘柄 ディスカバリーは9月 Huluとのストリーミング契約開始の報を受け、前四半期より更に価格上昇を来しています。これを受け本銘柄からは、1月の保有開始より40%強のリターンが得られています。


また、私の購入方法は上図のように基本的にナンピン買いが中心です。余程深く安全域が取れていない限り、右肩上がりの価格での購入は避けることが多いです。



※CAI 株価推移。赤丸が購入時。


もう一つの主力銘柄 CAIインターナショナルは、貿易摩擦のニュースを受け、株価は一進一退という所です。購入価格から概ね不変で推移しています。


外部要因を除くと、ファンダメンタルズに問題は無いと判断しているため、四半期決算を確認しつつ割安が続く限りは定期的に買増し、ないし価格が15-20%下落する毎に買増しを行う方針です。


僕はこのような景気循環銘柄(価格変動が大きい株)では価格が15%位下落する毎、また通常の銘柄では10%下落毎に買増しを追加することが多いです。


ある程度(最高値から30-50%下落してから)価格が下落してから買いに入る僕の投資では、底値はそこから - 10~20%位のことが多いのですが、景気循環銘柄では50%級の下落直撃を受けることがあります。


ですので、そのレベルの下落でも、息切れを起こさず3回分買い余力が温存できるため、このやり方を採用しています。


因みに、実際に50%下落を浴びることは安全域を計りつつ行う僕の投資の場合、5年に一度位とそこまで多くない印象です。



※FCAU 株価推移。赤丸が購入時。


FCAUもCAIと同じく、貿易市況に大きく価格が影響される銘柄になります。


こちらは初回購入直後(数日後)に名経営者と謳われた  セルジオ・マルキオンネが死去するという出来事があり、株価の強い下落に見舞われました。


ここで僕の場合、株式を最初、予定購入額の2/3を投じ暫く様子を見ていることが多いです(多くは決算を跨いで様子を見ます)。


株価が直ぐに上昇すれば、値上がりしたのですから万事めでたく様子を見ます。しかし、ファンダメンタルズに変化がないまま株価が大きく下落した場合、残り1/3を投入するようにしています。


これは今回のような予期できないアクシデントを防ぐ、タイミングの分散ですね。事故を防ぎつつ、かつ最初から大きく購入する僕のバリュー投資には、経験的に向いたやり方かと思っています。


※EGO 株価推移。赤丸が購入時。


EGOも前者2つ以上に価格変動が激しい小型金鉱株になります。


こういった株式ではよく時期を見てナンピンの買増しを行わねば、あっという間に手持ち資金が底を尽きますので、15-20%価格下落毎の買増しを徹底するようにしています。


またこちら小型株+コモディティの性質を有する、グレアムのシケモク銘柄としての投資ですので、予測利回りがどんなに高くとも割合を精々ポートフォリオ全体の7-9%に留めるようにしています。



個人資産


以下は私の個人資産になります。







生活資金などを上記の資産とは別にしていますので、上図(※注2)ではその点加味すると個人資産は4784万円となっています。またその他資産が200万円ほどありますので、現在の私の資産は4984万円ということになります。



※注2:計算に用いているマネーフォワードでは、マネックス証券の株価が反映されるのに数日時間差があるため、現在の資産額と数日の誤差が生じています。



四半期を振り返って



年初の下落より徐々に米国市場は値を切り上げ、再び上値を追う展開となっています。


街の書店に行っても、大分投資本コーナーがにぎやかになっており、コンビニでさえも投資本コーナーが出現している現状からは、大分市井でも投資が盛り上がってきているなと感じます。


恐らく皆さんの周りでも、価格が上昇する毎に、より多くの人が投資へと参入する現象が起こっているのではないでしょうか?


そして参入した多くの人が簡単に利益を得て、より多くの手持ち資金を、少しずつレバレッジをかけて投じるようになっているのではないでしょうか?


能わざるに非ず、為さざるなり


投資においては不作為、つまりするべき行為をしなかったことが過ちになるときもある。だが現在の過ちは、恐らく作為、つまりするべきではなかった行為をしてしまうことだろう。積極果敢になるべきときもあるが、今は慎重になるべき時だ(ハワード・マークス著:投資で一番大切な20の教えより)。


バリュー投資家が大きな利益を挙げられるのは、バリュエーション(PER, PBR)が極端な水準に達した場合なのですが、そのようなときは日常的に来るものでは無いと思います。


しかしながら、数年に一度投資すれば済む投資家は殆どおらず、魅力的でないタイミングで取引を行う必要が出てくる訳ですね。


この時、注意しておかねばならないのは、あまり勝ち目の無い状況にあることを把握し、慎重に振る舞う必要があるということです。


徐々にレバレッジを削減していくこと、キャッシュポジションを引き上げていくこと、資産の中でも特にリスクが高いと思われる商品を手仕舞うこと等がこれに当たります。そして徐々にこれらを行う局面が、これからなのでしょう。


ですがここでの問題は、簡単に得られた利益がそれを困難にするということです。


孟子曰く、能わざるに非ず、為さざるなりと。


出来ないのでは無く、成そうとしないことが問題であり、作為と不作為の境界を今後は定める必要があるだろうと、私自身感じています。



レバレッジ


一つ、読者の方に注意して頂きたいのはレバレッジの使用です。


私が最も問題を感じるのは、レバレッジの使用が投資(株・商品)の質の向上に繋がらないことです。単純に利益や損失を増幅させる、それだけのものなのですね。


そしてケインズが言ったように、市場は皆が支払い能力を保てる期間より長く、自分の考えと反対の動きをすることが出来る、ここが問題です。


借入金利が次第と増加しつつあり、市場全体の割高感が増す中、レバレッジを使うには時期が既に遅すぎる(使うのならば恐慌時が良いでしょう)可能性は、考えて頂いた方が良いように思います。



最後に


バリュー投資をされておられる方にあっては、ここ暫くの苦境は甚だしいものと思います。


年初にお伝えしましたように、バリュー投資や高配当再投資戦略を行っている方でも、徐々にそれらの投資を改め、グロース投資に切り替えている方も見るようになってきました。


ここで気を付けて頂きたいのは、ほとんどの人が信じることによって到達した相場のピークはほとんどの人が間違っていることにあると思います。従ってコンセンサスはバリュー投資家にとっては戦うべき相手であり、コンセンサスのポートフォリオは避けるべき見本となる訳ですね。


ですが、暫くの間はコンセンサスは確かに正しいのでしょう。そして、少なくとも暫くは、儲けることが出来ると思います。


ただその利益こそが作為の罠を生みかねないと、私自身、努めて気掛けるようにしています。




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2 件のコメント :

匿名 さんのコメント...
小塚 崇史 さんのコメント...