ETFの適切な保有率に関して (2) ETFの買い時




インデックス投資の開始時期を前回は考察しました。今回はバブルに向かいつつある米国株での適切なETFの保有率に関して検討していきます。


ETFに限らず、基本的に株式を売却したり、保有株と異なる銘柄購入を考えるのは、それによって現在よりポートフォリオの利回りの上昇が見込める場合が適切と私は考えます。


それ故、バブルが進み、保有している個別株の価格が上昇し他に購入する株式が見当たらなくなったときには、個別株の年平均利回り<市場平均の年平均利回りとなった時点で市場平均連動ETFの保有率を増やしていくこととなります。


さて、バブルに近づいていく市況ではもう一つ問題があります。現金及び債券の保有率を高める必要があることです。


以前、「適切なキャッシュ・債券の保有率に関して」のシリーズで、市場平均から見て、株式利回り>債券利回りの市況では株式を主とした資産を保有するとお伝えしました。


※ブログ 節約発投資行きより

リーマンショック後から現在のバークシャー・ハサウェイの資産状況を見ると、概ね(株式+子会社:債券+キャッシュ)=(80:20)となっています。現在の市況のように十分に政策金利が低く、つまり債券の金利が低い株式に有利な状況では資産のほとんどを株式で保有するのは理に適っています。


今後の利上げに伴う資産比率を考えていきます。リーマンショック前のバークシャー・ハサウェイのバランスシート見ますと、政策金利の利上げに伴い、(1)株式利回り=債券利回りとなった市況では株式の購入を停止し、更に(2)株式利回り<債券利回りとなった市況では(株式+子会社:債券+キャッシュ)=(70:30)と次第と株式の保有率を下げています。


リーマンショック前のバブル期には、当時の金利状況からして株式への投資は債券に劣りますから、債券+キャッシュのポジションが次第と積み重なることになっています。


私は、利上げの持続に伴いバブルが近づいてくる局面では、無リスク資産(債券+キャッシュ)の保有率も上げる必要があると考えます。


その際の政策金利にもよりますが、(株式:無リスク資産)=(70:30)程度とし、その範囲の中で購入対象が無い場合に市場平均連動ETFの買い付けを行う予定です。


つまりポートフォリオの構築は、市場平均の予測株式利回り、政策金利、現在保有している銘柄の予測利回りを比較して、各資産の利回り比較を投資根拠とした運用を検討すべきと考えます。


そのため、十分に株式投資に時間を割けない方や、米国株にかかる各種資料のウォッチに懸念をお持ちの方(年次報告書などの経時的ウォッチが必要です)では更にETF比率を上げていくことも手だと思います。また、個々人の心理的リスクの許容度によっても最適解は異なるのではないかと思います。


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